HATI JAPANは、NPOを設立して5年、会員数も増え、行政とのつながりや事業も広がってきました。助成金も頂けるようになってきました。
そんな状況の6期目の今年、NPOとしてステップアップへの岐路にさしかかっていると感じています。具体的には「1.組織体制の整備」、「2.財政的基盤の強化」、「3.行政・地域との連携」、「4.より効果的な広報」が課題ですが、どの課題も重要でそれぞれつながりあっていると考えています。
今回の二枚目の名刺のサポートプロジェクトでは、この4つの課題感からNPOとして次のステップへ大きくなっていくための土台となるような成果物が、形として残るようなプロジェクトを進めていきます。
パートナー団体 | 「 NPO法人 HATI JAPAN 多文化多言語の子ども発達支援 」 HATIはインドネシア語で「こころ」。外国につながる子どもたちの発達支援をめざすNPOです。多様な言語、文化、生活環境、発達特性を前提に、どんな背景を持つ子どもも、一人一人を大切に、この子にとってより良い支援は?を考え発達を見守り支えたいと願っています。 主な活動としては①個別の発達相談・学習支援(主な対象:外国につながる親子)②インクルーシブな地域づくり(東京都中野区鷺宮地域2つの「居場所」支援)③コンサルテーション(対象:子どもの発達に関わる施設・専門家)の3つの柱を中心に活動しています。 |
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事業内容 | ⑴.外国につながる親子に対する、個別の発達相談・学習支援 ⑵.東京都中野区鷺宮で2つの居場所事業(月曜2.4広場、いんくる広場)を通じたインクルーシブな地域づくり ⑶子どもの発達に関わる施設(幼稚園や保育所など)・専門家へのコンサルテーション |
参加メンバー | ・社会人メンバー計 4人 (塾講師1人 作業療法士1人 グローバル人事1人 公務員1人) ・団体メンバー 3人 (代表1人、行政書士1人、国際交流団体職員1人) |
スケジュール | 期間:2024年7月~2024年10月 2024年7月1日(木) :CommonRoom106 2024年7月11日(木) :Kick Off 2024年8月31日(土) :中間報告会 2023年10月19日(土) :最終報告会 |
【プロジェクトの進捗状況】
コモンルーム、マッチング、1on1と続いて初めてプロジェクトメンバーが顔を合わせるキックオフMtg、チェックインでは「今の気持ちを30秒で」のお題に対して、みなさんのワクワク感が満載な一言でみなさんリラックス、そこからメンバーの自己紹介、社会人メンバーは20代から60代まで各世代で多様性にとんだメンバー4名、HATI JAPANからはPJメンバーとして代表のちゃこさんはじめ3名とキックオフのスペシャルゲストとして、3名の会員の方も参加して頂き、11名でのわきあいあいのキックオフMtg、ちゃこさんから再度団体の説明と社会人メンバーから質疑応答、コモンルームではぼやっとしていた団体の課題や進むべき方向も見えてきました。
各自宿題をこなしながら、定例Mtgを1回、2回とこなし、サポートプロジェクトのゴールイメージも少しづつ共通認識が出来つつあります。
今後さらにゴールイメージと打ち手を明確にして、実際のプロジェクト活動に突き進みたいと思います。
スペシャルゲストも入った大所帯でのキックオフMtg
【2枚目の名刺が生み出し始めている「変化」とこれから】
初めましてのキックオフMtgでは、お互いの顔色を見ながらの遠慮がちな発言のよそよそしい会議から、定例を重ねるにつれ、垣根が取れ、会議の心理的安全も確保出来てきたのか、社会人メンバーもNPOメンバーも自分の意見を積極的に話すようになってきました。途中ご家庭の事情で離脱を余儀なくされたメンバーもいて、社会人メンバーが3人と少人数プロジェクトになってしまいましたが、NPOの課題の1つである組織体制の整備については、代表のちゃこさんだけでなく、NPOメンバーからも当事者の意見として、素直な意見が出たりと、和気あいあいながらも、自分事として、プロジェクトに真剣に取り組んできています。定例会議は2回目からファシリテーションと書記を社会人メンバーが持ち回りで担うことになり、ますますメンバーにとって、プロジェクトが自分事となりつつあります。今まで積極的に外部と交流していなかった社会人メンバーも楽しみながら交流している様子も出てきていると思います。
これから、実際の作業も多くなってきますが、自分事として、真剣に楽しくプロジェクトを続けられたらと思います。
【プロジェクトの進捗状況】
中間報告会も終わり、プロジェクトも後半戦に突入しました。プロジェクトの前半では、課題の深堀→会員へのアンケート→アンケート結果分析、寄付のプラットフォームの利用検討→syncable採用、ページの作り込みという一応の成果物を伴ってのプロジェクトの進捗ではあったものの、団体の一番の課題と考えていた組織体制の整備についてはどのようなゴールを目指すかがあいまいなままだったが、中間報告会後の定例会での団体とのすり合わせの結果、「二枚目SPJからHATI JAPANへの提案書」という成果物をゴールにしてその中でいくつかの提案をさらに深堀していくという後半のプロジェクトの進め方が決まり、ゴールまでの週毎のメンバーのタスクの落とし込みと並行して提案書の作成を開始した。まだ形は見えてないものの社会人メンバー、団体メンバー全員でプロジェクトでのゴールイメージを共有化してチームとしてゴールを目指していく。
毎週木曜日の定例会
【2枚目の名刺が生み出し始めている「変化」とこれから】
中間報告会のチームでのふりかえりをKPTのフレームワークを利用して、プロジェクトの前半をふりかえり、Keep(継続)すること、Problem(問題)だったこと、Try(継続や問題から後半でやってみる)することを作成しました。メンバーからProblemとしてメンバーが会う機会が作れなかった。Tryとして居場所活動に参加したいとのことだったので、早速中間報告会の翌週に行われるいんくるスペースさぎのみやへ予定が会うメンバーの参加が決まりました。翌週の定例会では、中途半端に終わったふりかえりの続きを行い、団体からのProblemとそれを解消するTryを話し合い、社会人メンバーと団体がフラットに話し合う雰囲気が出てきたなと感じました。
プロジェクトも折り返しを過ぎ、ツールに不慣れだったメンバーも積極的に使いこなし、ファシリテーションやディスカッションも各人とも積極性と個性が出てスムーズに進むようになってきました。いよいよ追い込みです、これからはゴール、成果物を意識しながら、スパートをかけていきます。
【プロジェクトの結果】
10月19日長かった3ヶ月のプロジェクトも最終発表を迎えました。成果物を中心とした発表は順調に進み、成果についても、他のグループの皆さんに理解頂けたのではないかと思います。
成果物は、4章11節からなる提案書(ドキュメント版が8ページ、プレゼンテーション版が31ページ)、章としては、1章.アンケート、2章.組織と業務分担の改善、3章.広報、4章.財務基盤の強化で構成され、それに付属するアンケート結果、施策詳細ガイド、ロードマップ、組織図などの付属書類が9ドキュメントとなり、団体メンバーの希望やレビューをもらいながら提案書を作成したため、HATI JAPANからの評価も非常に高く、実務的に使える成果物になったのではないかと思います。(NPOのマニュアルのようになりました)
一方、前半から取り組んでいた、寄付のプラットフォーム「Syncable」については、かなり前からほぼ出来上がっていたにも関わらず、団体から公開の承認がプロジェクト期間中におりなかったため、予定していたテスト運用ができず、実際に使えるかの検証は団体で行うことになったのが残念でした。
【2枚目の名刺が生み出した「変化」とこれから】
最初はぎこちなかったメンバーも途中からは積極的に自分から取り組むようになり、ITを苦手としていたメンバーも後半からは様々なITツールを使いこなす様になって、それだけでも本人たちには大きな変化だと思います。それに加えて全く今まで経験したことのない、新しいことに挑戦し、プロジェクトとして成果を出し、団体にも認められ、最後までやり遂げたことは大きな自信になったと思います。また終わってみて感じた達成感はこのプロジェクトに参加して良かったとみんな揃って口にするほどの嬉しさでした。プロジェクトの意味も社会貢献にも無縁だった人が、今後二枚目の名刺サポートプロジェクトをきっかけに社会貢献活動に少しでも係ったり、次世代へのサポートに係わってもらえればと思います。最後に出たメンバーからの言葉「3か月という時間をHATIさんと私たち社会人メンバーで過ごす事が出来た過程は、各々に大きいものになったと思います。」これがみんなの気持ちなんだと思います。
皆さん3か月間ありがとうございました。