キドックスは、犬の保護活動が子ども若者の自立支援に繋がるオリジナルのドッグプログラムを提供しています。犬と人が支え合いながら、つながりの力で孤立を解消し、自分らしさを発揮できる社会をつくることを目指しています。今回のプロジェクトでは、キドックスの活動に共感した社会人と団体がチームとなり、課題解決に取り組みます。
パートナー団体 | 「認定特定非営利活動法人キドックス」
ビジョン:人と犬の豊かな関係性が溢れ、人がその人らしく、犬がその仔らしく、可能性を発揮できる社会 ミッション:安心できる関係性を育み、人と犬の可能性をひらく 動物介在活動を中心に、人と犬が豊かな関係性を育み、安心できるつながりと本来持つ可能性を発揮できる機会をつくります。人にも動物にも環境にも優しいコミュニティを育て、多様なステークホルダーと協働し、人と動物の福祉のロールモデルとなります。 |
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事業内容 | ⑴ 子ども若者の支援(犬のお世話で人も元気に) ⑵ キドックスカフェ(犬と里親さん出会いの場) ⑶ ドッグシェルター(捨て犬たちのセーフティネット) ⑷ 愛犬向けサービス(ご家庭の犬のケアをする) |
参加メンバー | 社会人メンバー計 5人 (SE:1人 管理職:1人 コンサル:1人 経営管理:1人 広報:1人) |
スケジュール |
期間:2023年7月~2023年10月 |
【プロジェクトの進捗状況】
7/20と7/30に2回のMTGを行いました。キックオフMTGでは、自己紹介シートをもとに、お互いをまずは知るところから始まりました。また、改めて団体側から事業概要と課題の共有を行い、それに対して社会人が質疑応答を通して課題の背景を深堀し、団体の活動に関して理解を深めました。
2回目のMTGでは、ソーシャルスタイル診断をもとにコミュニケーションの特性を共有しながら、チーミングのためにお互いへの理解を深めました。また、団体側から提示された「月額寄付者を増やす」という課題に対して、社会人側から「事業収入を増やすのも手段の一つではないか」、「広告を打ち出す場合の資金繰りや人的余裕はどうなのか」などの意見や質問が出ました。問いを深めていく中で、団体の組織体制や現在の収入源の整理、寄付額の目標や集めたお金の使途などについて全体で課題を整理しました。既に外部からコンサルを受けているものもあるなかで、今回のサポートプロジェクトで取り組むべきは何かというところまで議論を進めています。
ここまで、短い期間でとても順調に議論を重ねていて、チームの雰囲気も和やかでありながら質問や意見は活発に出ていてこの調子で進めていければ、最終的なアウトプットや社会人がプロジェクトを通して得られる知見は十分期待できると思います。
【2枚目の名刺が生み出し始めている「変化」とこれから】
異業種が集まるチームで一つのプロジェクトを進めていくことは容易ではないと思いますが、団体も社会人もお互いに歩み寄って理解し合おうという姿勢を感じています。また、チームとしての和を大切にしながらも、主体的に動けるメンバーも多い印象です。それぞれの強みを活かして、積極的に議論をリードしたり、個人で資料をまとめたりと自ら動けています。slackでのやり取りもお互いへの反応が活発で、暖かい雰囲気を感じています。現地訪問についても社会人メンバー主導で日程調整を進めていて、「私はこれをする」「じゃあ自分はこれをやる」とスムーズな役割分担ができている気がします。今後については、今のペースを最後まで維持できるかと、意見がぶつかる瞬間が出てきた時にどのように調整をはかるかが課題と思われますので、その点を意識しながらデザイナーとして伴走してまいりたいと思います。順調に見える一方で、少しハイペースだと感じているメンバーももしかしたらいるかもしれません。そんな時に、メンバー同士で助け合ったり、デザイナーとして上手くフォローができるような信頼関係を築いていきたいです。
【プロジェクトの進捗状況】
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中間発表はリレー形式でプロジェクトのゴール設定や、チーム内の分担、インタビュー内容の分析等について、分かりやすくよく整理されていたと思います。発表を通して、団体と社会人メンバーがより絆を深めることができたように見えました。団体の熱い想いに動かされて社会人が動き出したキックオフから、社会人の真摯に取り組む姿が団体側にも伝わって、お互いにモチベーションを高める良い循環に繋がっているようです。また、支援者へのインタビューを通して、キドックスのどんな部分に魅力を感じて支援しているのか理解が深まりました。
保護犬カフェをタッチポイントとした月額寄付者を増やすための施策に議論が進む中で、団体側から「キドックスが提供している価値はどのようなものなのか」、「それはオンラインでは提供できないのか」という問いが投げかけられました。この問いをきっかけに、団体と社会人メンバーの間で改めて認識をすり合わせる良い機会になりました。団体の提供する価値やオリジナリティを深堀し、言語化することで潜在的な支援者により訴求できるのではないかと思います。全員が現地訪問をしたことで気づいたポイントもいくつかあるようで、より実感を持ってプロジェクトに臨んでいるように見えます。団体側でこれまで積み上げてきた知見をプロジェクトに上手く生かしながら、社会人が一丸となってより質の高いアウトプットに繋げることを期待しています。
【2枚目の名刺が生み出し始めている「変化」とこれから】
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最近は分科会も動き出して、毎週のミーティング以外でも手分けして積極的に議論を深めたり、アイデアをまとめたりしています。元々主体的なメンバーが多かったですが、チームの仲が深まったことでより活動が活発になった印象があります。オフラインの飲み会の企画もしていて、楽しみながらプロジェクトとしても良い成果が出せると良いと思います。最初は多少様子見なところもあったかと思いますが、今はお互いのキャラクターが分かってきてより安心感のあるチームになってきたと思います。前提として持っている知識や経験が違う中でも、団体側も含めて伝え方や表現の工夫で乗り越えているように見えます。異なる意見が出た時も対立構造を産まずに、全体の議論のゴールを見据えて補完し合うようなコミュニケーションが取れています。また、お忙しい方も多いですが、ミーティングの出席率も非常に高く、それぞれが工夫して都合をつけていただいているのだと思います。プロジェクト内容の面でも、コミュニケーションの面でもこのチームにデザイナーとして参加させていただいて、毎回多くのことを学ばせていただいています。ぜひ今のペースで、最後まで走り抜けていただきたいですし、私も可能なサポートを行わせていただきます。
社会人が現地訪問した時の様子です!良い笑顔!
【プロジェクトの結果】
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当初のペースを落とさずに、社会人メンバーが最後まで全力で駆け抜けた3ヶ月間だったように思います。定例ミーティング以外の時間も有効活用し、最終的なアウトプットもそれに見合ったものであるように感じました。月額寄付者を増やすために、現状の寄付動線を整理し、そこから理想の寄付動線を描くことでギャップを埋めるための施策を複数考案しました。また、支援者へのインタビューや現地訪問で知り得た情報などをもとに、ペルソナ設定を行い、具体的なカスタマージャーニーマップを作成しました。広報面では、SNSで発信する際のフォーマット作成や、ワンコのストーリーと施設概要を紹介する動画作成を行いました。動画作成に関しては、プロジェクト終了後も団体の方がフォーマットとして使えるようシンプルな構成を心がけ、動画作成のためのマニュアルも作成しました。プロジェクト以降の引き継ぎまで考えられている点がとても素晴らしいと思いました。
【2枚目の名刺が生み出した「変化」とこれから】
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元々、一人ひとりが主体的に動けるメンバーだったので、プロジェクトを通じた変化はあまり感じていませんでした。ただ、プロジェクト終了後にチームで話した時に、それぞれが資格取得や転職などの新たに挑戦してみたいことを語っていて驚きました。皆さんが全力で取り組んでいただけたからこそ、あっという間の3ヶ月でしたがたくさんの気づきを得られたのではないかと思います。本業以外の道にチャレンジしてみることで、改めて自分の興味関心を確かめることができたり、普段は知ることがなかった新たな自分の強みに出会えたりできたのではないかと思います。そうした知見が、今後のキャリアについて考える良いきっかけに繋がったのではないでしょうか。毎週のMTGで皆さんと新しいアイデアを色々考えたり、試行錯誤した時間はとても濃いもので、社会人の皆さんにとっても団体さんにとっても価値ある時間だったと自信を持って言える貴重なプロジェクトでした。