4Heartsは「スローコミュニケーションプロジェクト」を提唱。スローとは、相手の事情を一歩想像できる「心のゆとり」。それがあれば、情報コミュニケーションに取り残されている人たちがもっと勇気を出せる、まちづくりができるかもしれない。活動の伝え方に課題を感じつつも、体験型のワークショップを通して「気づきスイッチ」を入れる啓発活動を実施。「当事者と社会、双方の意識」に切り込むという難題に挑んでいます。今回のサポートプロジェクトでは、団体さんの想いに共感した社会人と4Heartsのメンバーがワンチームとなり、団体さんの想いをより一歩実現に近づけるためのプロジェクトに取り組みます。
パートナー団体 | 一般社団法人 4Hearts 聴覚障害者がかかえる様々な社会問題を共有することから始まる、「ひと・まち・コミュニケーションデザイン」スローコミュニケーションプロジェクトを提唱しています。「当事者と社会、双方の意識」に切り込み、相手の事情を一歩想像できる「心のゆとり」をもつことで、情報コミュニケーションに取り残されている人たちがもっと勇気を出せる、まちづくりの実現に取り組んでいます。 |
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事業内容 |
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スケジュール | 期間:2023年2月~2023年5月 2023年2月1日(水) :CommonRoom 91 2023年2月11日(土) :Kick Off 2023年3月24日(金) :中間報告会 2023年5月 11日(木) :最終報告会 |
【参加メンバー】 | 社会人メンバー計3人 (システム:1人 経営企画:1人 人事:1人) |
【プロジェクトの進捗状況】
2/11にKickoffミーティングを行いました。Kickoffミーティングでは、メンバーがお互い初対面であるため、自己紹介を行ったりソーシャルスタイル診断ツールの結果を共有することで、各メンバーが自分の強みは生かし弱みは補完し合うことで”チーム力”を高めていこう、ということに多くの時間を割きました。また、これらの自己紹介内容やソーシャルスタイル診断結果から各自が決断した”行動宣言”の内容をGoogleドライブで共有することで、相互の距離感を早く縮めるための環境づくりを行いました。
また、2/19には、これまでに団体さんが作ってきた「越境コミュニケーションイベント」のひとつである「みえない、きこえない、はなせないの三者で本探し」 プチイベントを茅ヶ崎市立図書館で社会人メンバーが実際に体験し、「みえない、きこえない、はなせない」中でのコミュニーケーションの振り返りを行いました。その後は、対面での”懇親会”に流れ、コロナ渦後では久々となる対面によって懇親を深めました。
今回の社会人メンバーは周囲にコミュニケーションで不自由を感じている人がいる方いない方様々でしたが、『見た目一般の人と変わらないが実際にはコミュニケーションで不自由を感じている方々も多い中、みんなが「心のゆとり」をもつことで、情報コミュニケーションに取り残されている人たちがもっと勇気を出せる、まちづくりを実現すること』を目指す団体さんへの熱い想いは共通しています。その共通の想いをもったメンバー同士の一体感がより深まることを期待しています!!
【2枚目の名刺が生み出し始めている「変化」とこれから】
社会人メンバーが4Heartsさんの活動をより深く知るために、Kickoffミーティングで団体さんの活動内容を再度説明してもらい、さらには「みえない、きこえない、はなせないの三者で本探し」 プチイベントを体験してもらいました。Kickoffミーティングや体験会では、早くも社会人メンバーと団体メンバーとの間で活発な質疑応答が行われ、4Heartsさんに対する各社会人メンバーの自分事化が始まりました。社会人メンバーに対する「自分達ができることは何か」という問いから、今後どのような取り組みが生まれてくるのか、今からワクワクしています!!
(あきさん)
【プロジェクトの進捗状況】
中間報告会までに、6回のミーティングを行いました。今回のサポートプロジェクトでは、4Heartsさんが取り組みたい活動内容が、4Heartsさん自身が提唱している「ひと・まち・コミュニケーションデザイン」スローコミュニケーションプロジェクト実践のための『「みえない、きこえない、はなせない」体験イベントのパッケージ化』と非常に明確であり、かつ社会人もその取り組み内容自体に共感して集まったメンバーばかりでした。よって、取り組み内容の裏付けとなる”課題”と”ゴール”を決定するまでにはあまり時間はかかりませんでした。よって、”課題”と”ゴール”を結ぶ具体的な取り組み内容を中心に議論を進めていきました。
具体的には、まず開催者、対象者、イベントの主旨、マニュアル、イベントのブランド化など、体験イベントをパッケージ化しかつそれを持続可能に運用していくために必要な検討事項の洗い出しを行いました。その中でも議論に最も力を入れたのは、開催者による対象者への体験イベントをより有効なものにするために我々がしなければいけないことは何か、でした。
まだ議論は道半ばですが、議論が進むにつれて検討事項の優先順位もだいぶ明確になってきています。後半戦では、優先順位の高い検討事項をより具体化し、体験イベントのパッケージ化に向けた骨子づくりを急ぎます。
【2枚目の名刺が生み出し始めている「変化」とこれから】
社会人メンバーは自らに対する「自分達ができることは何か」という問いに答えるため、まずはKickoffミーティング後に「みえない、きこえない、はなせないの三者で本探し」 プチイベントを体験し、それ以後もわからないことは4Heartsさんとの間で積極的に質疑応答を重ねてきました。「みえる、きこえる、はなせる」がこれまで普通だった社会人メンバーにとっては、団体さんの「みえない、きこえない、はなせない」世界を深く知っていくことは大変でした。しかし、社会人メンバーの”団体さんの活動を何とか理解しよう”というひたむきな姿勢が、それを見事に自分事化させました。今では、議論の中で、社会人ならではの視点で積極的に団体さんに提案をしています。
後半戦は、体験イベントのパッケージ化に向けた骨子づくりを急ぎます。今回参加の社会人メンバーは3名と少ないですが、少ないからこそ「自分ができることは何か」、「他のメンバーにお願いすることは何か」を良く考えて、各メンバーがそれぞれの持ち味を最大限に活かしながら、少数精鋭のワンチームとなって活動が進んでいくことを期待しています!!
(あきさん)
【プロジェクトの結果】
プロジェクト全体で、合計13回のミーティングを行いました。中間報告後も、引き続き “開催者による対象者への体験イベントをより有効なものにするために我々がしなければいけないことは何か” をポイントに、体験イベントのパッケージ化の骨子づくりを進めました。しかし、議論が進んで対象者やイベントの主旨といった事項がより明確になる中で、パッケージ化のための検討事項として“あまり時間を要さずにパッケージ化できること”、“限られたスペースの中でも体験イベントの有効性がアピールできること”などが新たに加わり、それに合わせて体験内容自体をもう一度見直して、パッケージ化の骨子の軌道修正を行いました。
プロジェクトの終盤には、体験イベントのプロトタイプを完成させることができました。多くの皆さんに“プロトタイプ”を体験いただき、“体験イベントの有効性”という点から多くの忌憚のないコメントを頂戴しました。頂戴したコメントは整理分類し、“体験イベントをより有効にするための課題”として、今後の道筋も明確化しました。
“より良いものをつくる”ために妥協せず、プロジェクトの後半戦で体験内容自体を見直すということになりましたが、そのことが社会人メンバーと団体さん全員の一体感をさらに深めることにつながりました。伴走者である私自身も、詳細を詰める社会人メンバーと団体さんとのやりとりを何とも言えない安心感をもって見守ることができました。最終報告会の発表では、社会人と団体さんを含むすべてのメンバーから”3ケ月間走り終えた”という充実感が伝わってきました!!すべてのメンバーの皆さま、本当にお疲れ様でした!!
【2枚目の名刺が生み出した「変化」とこれから】
これまで団体さんの活動対象になじみが薄かった社会人メンバーが団体さんの活動を見事に自分事化させた後は、「4Heartsならではの体験イベントをパッケージ化しよう」という信念のもと、体験イベントのプロトタイプの完成に向けて、進行の詳細、メンバーの役割分担と配置、体験者がスムーズに体験できるための会場内の導線づくりなど、ひとつひとつを丁寧に組み立ててくれました。そのために、メンバー全員が何度も体験会の会場に足を運びました。
組み立てていく中で、社会人メンバーの中での「自分ができること」と「他のメンバーにお願いすること」の役割分担も自然に形成され、”ワンチーム”として最大限のパワーを発揮してくれました。
一体感溢れた活動を見事に体現してくれたすべてのメンバーの皆さまに感謝します!!
(あきさん)