JEEFは今年が設立30周年を迎える節目の年であり、また事務局長が2019年11月に交代し30代と一気に若返りました。環境教育のトップランナーであるJEEFの今後の活動について、新しい観点で具体的課題を考え実行して行きたいとの団体の考えがあります。
限られたプロジェクトの期間でインパクトのある課題に皆で取り組みます。
パートナー団体 | 【パートナー団体 】 公益社団法人 日本環境教育フォーラム 【事業内容】 公益社団法人日本環境教育フォーラム(JEEF : Japan Environmental Education Forum)は、体験と対話を重視した環境教育で、持続可能な社会づくりを担う人材を育成するNGOです。 Vision ~ 実現したい社会 かけがえのないこの地球で、次の世代も心豊かに、笑顔で暮らしていけるように、多様なパートナーと協働しながら持続可能な社会の実現を目指します。 Mission ~ JEEFが取り組むこと 地球環境をはじめ、複雑に絡み合う様々な問題の解決に向けて、表面的な知識を与えるのではなく、『体験と対話を重視した環境教育』によって、「自ら課題を見つけ、学び、考えて行動できる人材」を育成します。 活動範囲は、年齢では子供からシニアまで。活動範囲も日本全国から海外(アジア圏)までと広範囲にわたります。 |
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期間 | 【スケジュール】 期間:2022年3月~7月 2022年3月22日(火) Common Room 85 2022年4月7日(木) Kick Off 2022年5月20日(金) 中間報告会 2022年7月8日(金) 最終報告会
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【プロジェクトの進捗状況】
プロジェクトは、団体から5名、社会人3名の構成で実施しています。いづれのメンバーも20代、30代と若い世代になります。団体メンバーも社会人メンバーと一緒にタッグを組んでワンチームで活動することになります。というのも、団体側から一緒に活動することで刺激や学びを得たいとのことでこのような形になりました。これからどんな新しいことが起きるのか、非常に楽しみでです。
打ち合せについては週1回の頻度で行いますが、定例化せず、都度決めていく方法です。キックオフの次の打ち合せでは、オンラインではなく早い時期に対面で会った方が今後のコミュニケーションがとれるということで、屋外の公園でランチミーティングとなりました。このことにより、チームとして距離感が近くなり、まとまってきたように感じます。また、メンバーの期待値やわくわく度も高まってきているようです。
今後の進め方についても各人それぞれイメージがあり、それを他のメンバーと積極的に共有し、安易に課題を設定するのではなく、JEEFの活動や団体が考えている課題についてまずは深掘りをしていこうということでJEEFの活動について理解を深めています。
【2枚目の名刺が生み出し始めている「変化」とこれから】
社会人メンバーは、既に子供の時から関わってきたメンバー、自然体験を通して人間形成に寄与したと考えるメンバーなど、「環境教育」についての知識は充分にありますが、社会人なってからは、疎遠になっていました。今回、このようなプロジェクトに参加することによって、中断していた「環境教育」に関わることが出来てやりがいを感じているようです。
普段の会社生活からの「越境体験」を通じ、社会課題を解決する世界に触れることで、新しい気づき、変化などを感じ取って、更に成長する第一歩を踏み出せたらと思います。
また、団体にとっても、チームに加わることで新鮮な体験を積めることで、互いに成長が出来るのではとこれからが非常に楽しみです。
▼ミーティング風景
▼ランチミーティングの様子
【プロジェクトの進捗状況】
キックオフミーティング後のチーム体制について、8人では多いので、4名ずつの2チーム体制で進めることにしました。つまり、団体3名、社会人メンバー1名と団体2名と社会人メンバー2名の体制です。議論の内容は別立てではなく、同じテーマを同時並行で進めることになりました。議論の内容を例えば、1についてはAチーム、2についてはBチームと分担すると、効率は良いのですが、多様な意見が出にくくなります。といっても、ある程度大きなテーマを決めないと議論が進みません。
数回の各チームごとの打ち合せとは別に、2チームと合同打ち合せも開催することで、様々な意見をとりまとめていきました。同じテーマを異なったメンバーのチームで議論し、それを持ち寄ることで、チーム内で「化学変化」が生じたと思います。
そして、議論をするうちに、テーマ「JEEFの新たなファンを増やす」。課題としては、「1.会員高齢化と新規会員の未定着 2.環境教育業界以外にどう間口を広げ、活動への参加者を惹きつけるか」に決まりました。
▼合同打ち合せの一コマ
【2枚目の名刺が生み出し始めている「変化」とこれから】
上記のチーム体制や議論の進め方については、社会人メンバーからの発案で、積極的にプロジェクトを進めていこうという姿勢が見られました。打ち合せの場以外にも時間を見つけては、社会人メンバー同士で連絡を取り合っていたようで、そういった中で、テーマや課題の統一化が図れたようです。また、各チームとも昼休みや業務終業後の1時間を有効に使うために、予め資料を作成し発言内容をまとめるようになりました。
また、中間報告後、チームのシャッフルが行われました。これは、メンバーを入れ替えることで、また新しい視点で議論を深める狙いがあるためです。ちなみにこのアイデアも社会人メンバーからの提案でした。
中間報告時点では、取り上げるテーマ、課題は決まりましたが、その具体的な施策については、まだこれからです。様々な刺激を団体と社会人が受けることでどんな具体策が出てくるのか、今から楽しみです。
中間報告以降も、団体と社会人の議論を深め、下図のような全体を俯瞰したフローに沿って次の具体策を打ち出しました。(下記のうち、②はJEEFの別部署が既に推進中とのことで今回のスコープからは除外)
1. スペシャルニーズをターゲット(今回は海外子女をターゲット)とした環境教育
生活環境や様々な理由で物理的に環境教育を受ける機会が困難な方へのプログラムを提供する。主にオンラインプログラムを想定。JEEFとつながりのあるオランダの団体と連携し、オランダ在住の子供達を対象にトライアルを実施予定(その後8月22日に決定)。
2. コンビニA社とJEEFとのコラボ企画
自ら学び、考える力と姿勢を育てることを実現する、JEEF内の「GEMS」のコンテンツをコンビニA社のオリジナル商品を組み合わせ、コンビニA社を通じて提供する企画。(8月盆明け以降にコンビニA社環境CSR推進室長へのヒヤリング予定)
3. 理事会メンバーの活用
理事にはサントリー、日能研、トヨタ自動車、様々な大学など多様なメンバーで構成されているが、これらJEEFの理事との連携する動きがなかった。理事と一体的に取組む体制を目指すべく8月下旬頃を目途に、若手理事とディスカッションを実施予定。
4. 全国の自然学校と自然体験ツアーの開発
社会が求めている自然体験や環境教育を、JEEFが提供することでファンを増やす。そのために、自然学校へ環境教育などのニーズの調査を行う。7月を目途に第1弾のアンケートを実施予定。
ここまでに至るまでには、何回ものブレストを行い、たくさんのアイデア出しを行い、その実現性や効果などを考えて決めていきました。3ヶ月の限られた期間でなかなか考えがまとめられない時期もありましたが、和気あいあいと打ち合せをすることができ、最終報告としてまとめ上げ発表しました。
【2枚目の名刺が生み出し始めている「変化」とこれから】
団体、社会人ともに20代、30代の若い世代だけれども、異なる背景をもったメンバーが集まり、一丸となって駆け抜けました。
最終報告会で団体の代表が、団体、社会人メンバーの感想を取りまとめて発表していただきました。それをここで、幾つか紹介したいと思います。
●社会人メンバーから
「環境教育という答えのないテーマに対して、 真面目に向き合って、議論できたことが、 新鮮であり、刺激的でした。そして、こんな大きなテーマを自らの仕事としている志高きメンバーと出会えたことが、 何よりも財産になりました。」
「普段会社では、なかなか触れることの無いテーマであり、 毎日がとても新鮮でした。誰ひとり取り残さない環境教育の実現に取り組まれるJEEF メンバーと、 試行錯誤し、議論させて頂き、学びの多い期間でした。」
「興味ある環境教育に関われたこと、またオープンかつ積極的な議論をさせて頂けたことはJEEFの皆さんに感謝しています。何がNGOにとって課題になっており、 このような企業社員との繋がりで何が生まれる可能性あるのかなど大変勉強になりました。」
●団体メンバーからは
「改めて基本に立ち返りJEEFの課題感や今後目指していく方向性をみんなで話し合うことができました。」
「的確なアドバイス・アイデアによって、JEEFの可能性が大きく広がったのでここからブレイクスルーとなるよう着実な一歩を歩んでいければと思います。」
「3ヶ月という短い期間でしたが、 とても濃い時間でした。 特にスピーディな議論の進め方! ついていくのに必死でした。 JEEFだけでは出ない視点やアイデアをもらえたことも含め、とてもたくさんの気づきをもらう機会になりました。」
「アイディアは出るものの、実現可能なところまでブラッシュアップするのが苦手だったJEEF。皆さんと話し合う中で、自分達に欠けていた視点だった。り、詰めきれていなかった部分が明確になり、 実際に動き出せる所までアイディアを固めることができました。」
「プロジェクトを作っていく段階での視点の持ち方が大変勉強になりました。 目標達成のために、 何をするのか、 何が効果的であるのか、どのような分析が必要であるのか。 達成のための精度を高めていく姿勢がとても刺激になりました。」
この3ヶ月間の団体と社会人メンバーの協働は、お互いにとって大変貴重な経験になったと思います。このメンバーの絆が、今後どのような変化を団体、社会、社会人メンバーが属している会社に変化をもたらすのか、楽しみにしています。
▼やりきった表情で最終報告会の2日前の打ち合せ終了!
以上
※今回のサポートプロジェクトは、三菱商事従業員組合のご支援のもと、三菱商事の皆様と実施いたしました。