東京都障害者セーリング連盟は、健常者、障がい者で構成されている団体で、障害者セーリングの普及・推進に向け共に学び協働し取り組んでいます。「セーリングを通じた障害者の社会参加」を目指して活動をしていますが、団体に関わるメンバーは数年前から固定化しており、ボランティアの不足・高齢化という課題を抱えています。団体がこれからも活動を持続させていくために、新しいボランティアの獲得・定着に向けた課題解決に取り組んでいます。
パートナー団体 | 東京都障害者セーリング連盟 日本障害者セーリング協会と共に障害者セーリング支援プログラムを継続実施しパラリンピックへの選手・コーチの派遣、健常者と同等に使用できるバリアフリーヨットの試作、ポンツーン等の海洋施設への提言、さらに障害者の小型船舶操縦士免許取得支援、ヨット用のアダプテーション開発等、障害者と海をつなぐ活動に取り組んでいます。 |
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期間 | 期間: 2020年10月~2021年1月 2020年10月10日(土) :CommonRoom76 |
【プロジェクトの進捗状況】
オンラインでの開催となったKickoff。全員初対面のメンバーでどきどきのスタートでしたが、Kickoffで各々の人となりを知るために『ソーシャルスタイル診断』というものを行ったことで、それぞれのキャラクターが分かっていき、初日からメンバー間の相互理解が進みました。
更にKickoffから1週間後の11/1には、チームメンバー全員で障害者セーリングの体験会へ。ボランティアとしてヨットの出し入れ,艤装,障害を持った参加者の乗降サポートなどを行い、実際のボランティアの仕事と会場の雰囲気を肌で感じてきました。現場での経験はメンバーにとって非常に良い刺激となり、体験会から帰ってきたメンバーからは、「風邪を感じられて気持ちいい」「ロープの結び方など、ヨットの取り扱いが難しい」「競技者とも距離が近く、頼られるが嬉しかった」など、楽しかったこと・苦労したこと・魅力として押し出していきたいことなど、それぞれの体験をもとに語っており、一気に団体や活動の理解が深まりました!
全員がチームのためにできることを模索・行動してくれており、毎週水曜日に行っているMTGでは、毎回新しい提案が生まれています。これからどんな成果が出るのか楽しみです!
【2枚目の名刺が生み出し始めている「変化」とこれから】
チームメンバーはKickoffで行ったソーシャルスタイル(性格診断)でも全員が比較的控え目なメンバーであり、動き出した当初はお互い探り探りでした。しかし、それぞれの人となりを知り、更に現場に出て雰囲気を肌で感じたことで、今回のサポートプロジェクトへの当事者意識が一気に高まっていきました。その後のMTGでは全員が積極的に意見を出し合い、メンバーからの提案で毎回のアイスブレイク,懇親会の開催,MTGの進行や議事録の持ち回りをすることになるなど、1人1人がチームに対して自分ができることは何かを考え、主体的に行動をしています!
【プロジェクトの進捗状況】
kickoffから中間報告会までの1カ月半、毎週水曜日に定期的にMTGを行ってきたチームは、これまでターゲットと課題の設定・施策の案出しまで行ってきました。
中間報告会ではただ発表をするだけではなく、他のチームの参加者から積極的に相談したい点を投げ掛けて客観的な意見やアイデアを貰ったり、他のチームの発表から自分達のチームに足りないものを見つめ直したりと、今後の進め方のヒントを得る機会になりました。
中間報告会後は、1時間半の時間を掛けて振り返り会を実施。KPT(Keep-続けたいこと、Problem-改善したいこと、Try-今後挑戦したいこと、を出し合う振り返り手法)を用いて、これまでの活動の振り返りとチームメンバーへの「フィードバック」や「お願い」を実施しました。プロジェクトを進める間では中々出てこなかったメンバーの意見や、団体の代表から「お客様ではなく仲間として一緒にやりたい」というフィードバックを貰うなど、今後の活動に向けて改めてスイッチが入るきっかけになりました。振り返り会後には早速、メンバー発信の取り組みがいくつもスタートしており、最終報告会に向けて今まで以上にチームが活発になってきました。
【2枚目の名刺が生み出し始めている「変化」とこれから】
「当事者意識」「巻き込み」「目的意識」が大きく変化した点です。
「当事者意識」…プロジェクトの序盤に現場に出られたことで、各々が団体の現状や課題感に対する解像度が明確になってきたと共に、日を重ねるごとにその意識は強くなってきていると感じます。振り返り会後には「今後もセーリングに携わりたい」という声も出るなど、今回のプロジェクト限りではない関係に続いていきそうです。
「巻き込み」…中間報告会までは、団体の代表と二枚目の名刺の社会人メンバーは、毎週MTGで顔を合わせているとはいえ、うまく代表を巻き込みきれていませんでした。しかし、振り返り会での代表からの「お客様ではなく仲間として一緒にやりたい」という言葉から、一気に代表とメンバーの距離が近づき、積極的に代表や他の団体のメンバーを巻き込む機会が増えてきました。
「目的意識」…プロジェクトの序盤では「何をやるのか」という施策の話が多かったのですが、最近では目的・ターゲット・代表やメンバーの想いなど、施策ありきではない目的意識が見えるようになってきました。
【プロジェクトの進捗状況】
中間報告会後のチームは、具体的な施策の実行に向けた計画と、最終報告会での発表に向けて準備を進めていきました。中間報告会後の振り返りを通して、チームや個々人の課題点を見つめなおしたメンバーは、より一体感高くプロジェクトを進め、団体のメンバーを巻き込みながら、「提案」で終わらない「実行」段階まで計画を進めていきました。HPでのボランティア募集ページの作成や、募集チラシの作成、ボランティア向け体験会の実施、若洲ヨット訓練所を利用している団体向けの説明会の開催など、今まで団体が取り組めなかったことを次々に形にしようと動いていきました。
そして迎えた最終報告会では、企画の内容とメンバーがプロジェクトを通じた感想を発表。
「自分たちにできること」という枠に䛿めることなく、各自が新たなことにチャレンジした。」「オンラインでも、工夫によりチーミングや議論を尽くすことにこだわった。」とメンバーのコメントでも出てきており、自身の身の丈を超えた挑戦をしたり、活動の全てがオンラインという状況下でもその制約を工夫で乗り越えることにチャレンジをする機会になったと思います。
社会人メンバーと団体メンバー双方の想いが交わり、団体の未来に向けて最後まで走り切った3カ月でした。
最終報告会後も、引き続きチームの活動は続いています。
今回のご縁を大切に、「セーリングを通じた障害者の社会参加」の実現に向けて、今後も社会人メンバー・団体と共に歩んでいきたいと思います。