パートナー団体 | NPO法人バブリング |
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期間 | 2019年7月〜2019年10月 |
メンバー | 6名(デザイナー1名、メンバー5名) |
マイノリティであるために、家族や友人の前でさえ「ありのままの自分」として生きることに難しさを抱えている人たちがいます。そんな生きづらさを抱えながら、自分らしく生きたいという想いに寄り添い、応援する活動をしているのがバブリングです。団体発足以来、多くのそして多様な方たちからの共感を得て、安心して自己開示できる場を作ってきました。
今後も「あるがままの他者」を受け入れることができる人たちをもっと増やしたいと活動の場を広げています。
バブリングのスタッフ3名のご参加を得て、キックオフを迎えました。
最初の自己紹介ではそれぞれがニックネームで呼び合うところからスタート。バブリングの代表あーみーさんから、メンバーにニックネームの提案もあり、ここで初めましての皆さんの緊張がほぐれました!
今後の流れについての説明の後は、バブリングさんのことを知り、お互いを知り合う時間へ。あーみーさんからビジョンやコンセプト、バブリングの活動について詳しい説明をして頂きました。
その後は説明を受けたバブリングさんの考えや思いをメンバーも体感するワークショップへ。スタッフのしゅんすけさんのファシリテーションのもと、まずは自分をあらわす3つのキーワードを使っての自己紹介(自己開示)。
その後は「私にとっての家族」を書き出し、バブリングさんが準備してくださった食事を頂きながら皆でシェア。
同じ「家族」でも全員の捉え方の違い、多様さに気づかされました。
引き続きバブリングさんが大切にしていることを体感できるような対話を重ねながら、プロジェクトとして取り組む課題に迫っていきます。
メンバーによるプレゼンテーションでは、チームメンバーの他己紹介から始まり、これまでの軌跡と今後の取り組みの構想を紹介しました。
例えば、キックオフ後は、バブリングのスタッフが集まる度に行っているチェックインの取り組みに習い、LINEグループ上でほぼ毎日チェックインをするという実践について紹介。メンバーそれぞれの日常における思いや気づきを日々共有することでメンバー間の距離縮まっただけでなく、「カミングアウト」する側とされる側の気持ちを、実践を通して体感していくきっかけになったように思います。
プロジェクトのスコープについては、当初からの団体さんの課題である、カミングアウトデーの記念イベントに向けて、新たな人たちの参加を促すための取り組みのみならず、メンバーが団体と初めて関わったことでの変化や気づきをアウトプットすることが加わりました。
プレゼンテーションではメンバー全員が発言し、それぞれの個性を発揮。団体さんとの関係性だけでなく、メンバー間での関係性がより深まってきた変化をその場の皆さんに伝えられたようです。
メンバーの皆さんは、バブリングのスタッフ(内側から)の視点と外側から見た視点を行ったり来たりするなかで、バブリングとは何か? この社会における価値とは何か? 個々人、チームとしてどんな言葉でアウトプットするか試行錯誤を続けています。
バブリングのスタッフさんのファシリテートのもと、ワークショップを通じて、10月のイベントのテーマについて考えを深めたり、マイノリティの視点を体感したりするという貴重な体験も。
中間報告以降、まだもやもやしたものだったものが、その後のチーム内の対話を経て、よりメンバー各自の経験や背景に裏打ちされた自分なりの言葉になりつつあります。
団体との関わりによる変化のあり方はさまざま。自分の根っこは変わらないけれど、その根っこから新たに芽吹いたものが色々あるということなのかもしれません。個人個人には変わるものと変わらないものがある中で、社会としての変化にどうつなげていくのか……難しい課題の存在にどう向き合うかということも話し合っています。
チームとしての力はキックオフ時に比べてより強いものになっています。バブリングが掲げる「カミングアウト」や「寛容な社会」というテーマに日々向かい合うことでなかなか日常では周囲に話せてこなかった自分の考えや思いをチーム内で開示して交差させてきました。チームの外(勤務先や家族、友人など)にも話してみました、というメンバーもいます。
本プロジェクトの最終成果は、10月14日のバブリングのイベント(イチゼロイチイチ2019:http://npobr.net/1011/)でお披露目の予定。バブリングのことや二枚目の名刺のことを知らない人たちに向けて、そこに集う多くの人たちの前で、自分たちのこの3ヶ月間の気づきや変化をどのような言葉伝えるか、チームの模索が続いています。
メンバー間の他己紹介から始めて、チームビルディングの段階が高まった(深まった)ことをアピールしました。 メンバーにとっての「バブリングとは?」を説明。「受け止めようとする姿勢」「話したくなる雰囲気や場」「個性的なメンバー」「関係性を良くしたいと思う人の応援団」「新たな気づきを与えてくれる機会」という言葉で自分たちにとってのバブリングの活動の価値を発信することができました。
バブリングのスタッフからは、メンバーの気づきから自分たちの活動にも得られたことがあるとのフィードバックをもらうことができ、プロジェクトを完走したことでの自信にもつながりました。
今回のプロジェクトの最終成果は、最終報告会から1週間後のバブリングのイベント「イチゼロイチイチ」で披露することに。 バブリングのスタッフとともに、メンバーも準備に積極的に加わり、当日も自分たちの展示の設営のほか、ワークショップのファシリテーター、受付や会場設営全般にスタッフと同じように関わり、バブリングの活動が持つ価値や意味を実感しました。
プロジェクトの最終成果の一つでもある「バブリング体験レポート」の展示。イベントに参加してくれたバブリングに初めて出会う人たちに、メンバーたちが「バブリング初心者」としてどう感じたのか、何を考えたのかを表現しました。展示するだけでなく、当日訪れた人たちとも対話しながらこの3ヶ月のプロジェクトで得た思いや考えを伝えることができました。
メンバーからは、3ヶ月のプロジェクトで自分の新たな面を発見したり、改めて自分の強みを活かす自信ができたり、といった声を頂きました。
短い期間ではありましたが、自分が普段なにげなく持っている視点を問い直され続ける密度の濃い3ヶ月でした。バブリングのスタッフそしてメンバーの皆さんに心から、ありがとうございました!