パートナー団体 | 一般社団法人ピアリング |
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期間 | 2018年12月〜2019年3月 |
メンバー | SCSK株式会社社員2名、一般参加者(ITコンサルティング、IT企業人事部、フィットネス事業人事部)3名、デザイナー1名 |
ガンに向き合う人たちの環境を良くしたい、そのために手を差し伸べる人がいる状態、フラットな、オープンな相互理解ができていること、その結果サバイバーが社会や世の中と繋がりや価値を見いだせること。
それを目的として、ピアリングにある情報を活用して企業や外部に活用していくスキームを作ります。
乳がん・子宮がん・卵巣がんなど、女性特有のがんに直面する方を支援する活動として、ピア・サポート(同じような課題に直面する人同士が互いに支え合う)コミュニティサイト「Peer Ring(ピアリング)」を運営しています。
同じような立場の仲間とつながり、普段はなかなか口にできない悩みや思いを情報交換し、交流することで、回復のプロセスや薬剤の副作用などについての理解を深める場となるとともに、感情的な結びつきによる応援や癒しの効果、サバイバーとしての自身の経験が他者の役に立つことで自尊心を回復させる効果などが期待されています。そんなピア・サポートの有用性についての発信および啓発イベントの実施やピア・サポート実践団体や患者会、医療等専門職との連携を行なっています。
その他には、女性がんサバイバー向けの勉強会・講習会、イベント等の開催や、地域のがんサロン等、がんサバイバー支援事業の運営受託やがん罹患者の生活課題についての調査・研究なども実施しています。
今回の取り組みは二枚目の名刺「サポートプロジェクト」とスポンサー企業である SCSK株式会社の「ちょこサポ」とのコラボレーションプロジェクトです。
SCSK株式会社は、コンサルティング、システム開発、ITインフラ構築、ITマネジメント、BPO(Business Process Outsourcing)だけでなく、ITハード・ソフト販売まで、ビジネスに求められる、全てのITサービスでビジネスの新価値創造とグローバル展開をサポートしています。
人材の多様化や人の能力を引き出す環境作りとして「人を活かす」取り組みを進める企業として常にランキング上位に入るSCSK株式会社の中でもCSR部門が主体となり進めている「ちょこサポ」「ちょこサポ+」は、社会起業家やNPOをサポートするプロボノ活動(職務上のスキルや専門的知識・経験を活かしたボランティア活動)を促進する取り組みです。
社会課題に取り組む方々の側面サポートという社会的意義のみならず、社員の成長の場としても効果を発揮しています。
いよいよ3ヶ月のピアリングとのちょこサポ+のプロジェクトがスタートします。
年末差し迫る12月26日と年が明けた1月16日に、プロジェクトのキックオフとして今回のプロジェクトに参加の手を挙げたメンバーの方々と「初めまして!」の会を設定しました。
参加メンバーは年齢、働く分野、働き方、価値観、皆さん違う人たち。
ピアリングメンバーもプロボノの方々を交えパワーアップした今回のチームは、プロジェクトに関わる人員10名の大所帯となりました。
・なぜピアリングのプロジェクトに参加したいと思ったか、そのきっかけ
・このプロジェクトのコンセプト、立ち返る場所
をそれぞれが語り、対話から始まった両日。
プロジェクト3ヶ月の終わりを見据えて、お互いが何を大事にしていくのかその目線をすり合わせていきました。
今回のチームは、「まずプロジェクトをスタートする前にコンセプトを決めよう」と、議論が深まる前に指針となれるものを決めました。
・がんに向き合う人々の「環境」をよくする
・手を差し伸べる人がいる状態、フラットな、オープンな相互理解ができていること
・サバイバーが社会(世の中)と繋がり、価値を生み出せること
そのコンセプトを基にピアリングのアプリに集まる情報を外に伝えていくにあたり2つのポイントに絞って動くことが決まりました。
プランA:#仕事 #就労 患者の就労環境をよくする
プランB:#ケア用品 日常生活の環境をよくする
プランAはがんと就労の両立支援に関する声・データをまとめて「企業・職場向けハンドブック」を作成し職場環境改善施策として動くことに。
対象者にインタビューをはかり、ハンドブックを作成するデザイナーともやりとりを進めていきました。
プランBはケア用品に関する声・データをまとめてサバイバーQOL向上に貢献できるための一歩を踏み出すことに。
細かな設計を含めたアンケートを作成し、ピアリングの会員に伝え声を収集する作業に入っていきました。
中間報告で今の課題、これからも進めていきたいこと、今後挑戦したいことを整理し、チームのネクストステップが見えるようになってきました。
中間報告から1ヶ月。2チームに分かれたピアリングのプロジェクトはそれぞれのチームが手足を動かすことを加速するフェーズに突入しました。
チームA:アウトプット
①ハンドブックのデザイン具体化
②インタビュー5名に完了!
③アンケート設問120問に対して216名の回答収集
④協賛・コラボに向けた営業活動
チームB:アウトプット
①ケア用品に関する42問のアンケートと回答133件
②アンケート分析・仮説検証まとめ
③アンケート結果を踏まえた営業アポイント2件獲得!!
④今後の営業提案用資料(継続作成中)
どちらのチームも最終報告会を終えて動くことがほぼ見えてきました。
そしてこの3ヶ月の動きを振り返って、共に歩んだチームから与えられたものはなんだったか、気づきはどんなことがあったのかを振り返りました。
「Hさんの声掛けやコミュニケーションの取り方に学びがあった」
「チームの熱い想いとそこに加速するスピード感」
「フラットな関係性で動かすプロジェクトの素晴らしさ」
3月は1枚目の名刺側である本業/仕事では年度末対応も入ってきており、それぞれのチームの中でも進めていく難しさはあったかもしれません。チームの中では互いに声を掛け合う姿がありました。
「すみませんが週末しか動けません」
「こちらは私がチェックしますのでXXXはお願いできますか?」
複数の場所でやり取りをする人たちだからこそ、そうやってできうること/できないことをお互い見せながら前に進めてきたプロジェクトだったと思います。
本当のチームとは何か?一緒に動けた3ヶ月だと感じました。
「ちょこサポ+女性のがん就労継続支援プロジェクト」と一般社団法人ピアリングは、がんに向き合う女性の就労実態について、インタビュー・アンケート等により明らかにし、就労継続に向けたより良い職場環境づくりに役立つ小冊子「がんと向き合う職場のために」を発行する協働プロジェクトを実施しています。
「がんと向き合う職場のために」発行の趣旨をお汲み取りいただき、ご協賛をいただける企業を探しております。
<協賛ご検討の方・協賛お申し込みの方は以下お問い合わせ先まで>
<協賛概要>
問合先:一般社団法人ピアリング info@peer-ring.com