特定非営利活動法人二枚目の名刺(東京都渋谷区、代表:廣 優樹)は、2024年に設立15周年を迎えるに際し、外部委員を含めた「二枚目の名刺のこれからを考える検討会」を2024年4月~8月にかけて開催、報告書を公表しました。本報告書では、これまでの活動の成果を振り返りつつ、人口減少社会となる日本における、(1)ミドル・シニア層を含む社会の担い手の確保、(2)NPO活動を通じた学びの充実、(3)ソーシャル業界への人材流入を通じた業界発展に焦点を当てた取り組みを提言、NPO二枚目の名刺として今後重点分野として取り組む予定です。
報告書では、 “2枚目の名刺”※をより当たり前の選択肢とすることで、ソーシャル業界に携わる人を増やし、NPOと人の変化・成長を促すべく、3つの軸で活動を強化することを提言。
※ NPO二枚目の名刺では、本業・本職で持つ1枚目の名刺の他にも組織や立場を超えて社会のこれからを創る活動に取り組む人が持つ名刺を“2枚目の名刺”と位置づけている
人口減少が進む社会において、ミドル・シニア層が支えられる側ではなく社会の担い手となることで、持続的な発展と豊かな社会の実現を支えることが期待される。ミドル・シニア層の活躍の場のデザイン、定年前からの社会活動の助走機会の提供、企業と連動したプログラム開発、啓発活動を進めていく。
改正高齢者雇用安定法(70歳までの就業延長が事業主の努力義務)の「社会貢献事業」として、企業からNPO二枚目の名刺に出向し、当該企業とNPOの連動を推進するモデルを推進する。
NPO二枚目の名刺が提供する、プロジェクト型ボランティア(=NPOサポートプロジェクト)の、人の変化・成長を促す「越境学習」効果を増大させるべく、キャリアコンサルタントが伴走し成長を支援するプログラム、学生向けに学校と連動したキャリア教育とプログラム、若年層のキャリア自律を支援するプログラムに取り組む。
「越境プログラム」が選抜された一部の企業人のみが体験できるものではなく、意思を持って手を挙げれば参画できるプログラムとなるよう、一般に開かれた良質なプログラム運営と、他の中間支援組織(地方のNPO支援センターなど)へのノウハウ展開を進める。
ソーシャル業界に人材が流入し活性化するよう、サポートプロジェクトの短期化、学生の積極受け入れなどをすすめ、幅広い人材が流入できるよう経路を拡張する。
人材不足に悩むNPO等が、多様な関わり方の人材を受け入れ活動の活性化が実現するよう、体制構築を支援していく。
このほかにも検討会では、社会環境の見通し、NPO二枚目の名刺の特徴と課題、NPO・企業などからの期待の声などについて議論されました。今後、2枚目の名刺がより一層あたり前の選択肢となるための啓発活動、多様な人材が参画し変化・成長を実現できるようなプログラム開発・展開に取り組みます。また、全員が本業の傍ら“2枚目の名刺”として取り組むNPO二枚目の名刺自体の、組織の進化も進めて参ります。
報告書はこちらよりダウンロードできます。